前シリーズは話題になった後、かいつまんで見た。なので今回は初回から出遅れずに見てみた。で、感想は・・・「しんどかった。」見終わったあと「やっと終わったか」いや「終わってくれたか」と思ってしまった。
過剰なセリフと顔芸のオンパレード。あっちこっちで切ってる啖呵。
「え、まだ序盤ですけど」
古田新太さんが出てきてやっとほっとした。普通だ。あとから記事で見たけど、古田さんでもかなりテンション上げ上げで臨んでいるとか。それが普通に見えるからこのドラマのテンションがわかる。
あまりにも大げさで、かつ大声で熱弁するものだから、最後の堺雅人さんの決めゼリフが立たないのなんの。あれかなり張り上げていたのに。これ、あきらかにやりすぎ。ほんと時代劇だ。いや時代劇なら、水戸黄門の「この印籠が・・」は立つぞ!2回目からはもう少し落ち着いているのかもしれないけれど、1回でギブアップした私は確認していない。
何がそんなにおもしろいのだろう。「いじめ抜かれて爆発して反撃する」という単純さがいいのだろうけど、このドラマは結局「出世争いに必死なおじさんたちが、邪魔なやつをあの手この手でおとしめる」だけの何の生産性もない物語だよね。冷静に考えたら必死になれないぞ。
7年前なら、ぎりぎり昭和おじさんが懐かしんで楽しんでも「まあな」と理解するけど、2020年の今、また受ける理由がさっぱりわからない。同じような構図でも『下町ロケット』には物作りの情熱という、いつの時代にも通じるテーマがあったけど、今回はそんなものもないし。そもそも今さら銀行を舞台にされてもなあ。
『半沢直樹』が大好きな人なら、韓国ドラマの方がもっとはまるのではと思う。実際、年配の男性がひそかに夢中になっていると聞くけれど、それはよくわかる。たとえば『ミセン』というドラマ。商社を舞台に出世争いの醜さを描いているのだけど、同じお仕事ものでも、このドラマにはいろんな立場の人が描かれている。
女性も当然出てくる。新人も出世した人も、子どもがいる人も独身も。うまく出世の道に乗れない中年男性も信念を持って仕事をしていて共感できる。人間味あふれていてチャーミングだからだ。4人の新人の中には超優秀な女性が一人混じっているけれど男性社会の中でパワハラ・セクハラで苦労する。登場人物の誰かに自分を当てはめることができるため人気が出たドラマだ。韓国ドラマにありがちな、怒鳴り合うシーンが多いのはちょっとしんどいけど、ハラハラしたり、すっきりしたり、しんみりしたり、考えさせられたり。毎回いろいろな感情を味わえる。ドラマに深みがあるのだ。
『ミセン』を見直してみて、『半沢直樹』が受ける現実が悲しくなった。7年前と日本は何も変わっていない現実を見せつけられたから。相変わらず女性はお飾りで、企業は生産性がなくて。おじさんの、おじさんによる、おじさんのためのドラマは、いい加減そっぽ向かれていいんじゃないだろうか。古き悪しき企業風土はドラマでも見たくないな、私は。