怖い顔 by sakazaki

年配の方が多く参加されている講座でお話しをしていた時のこと。

皆さん何だか顔が怖い。しぶしぶ参加しているのか、はたまた話がおもしろくないのか。その怖い顔を気にしながらもいつものように進めていると、少しずつ笑顔も増えてきて、講座も終了。

最後まで怖い顔のままの人もいたので、今日はできがよくなかったのかなと反省していると、「講座、本当によかったです」とわざわざ言いに来てくださる方が結構いて、その中にはさっきまで怖い顔をしていた方もにこにこしながら立っておられる。「ああ何か不満があったわけではなかったのか」と安心しました。

この怖い顔の正体、それが「加齢」だとわかったのは、後日自分の怖い顔を見てしまったから。何気なくお店のウインドウに映る自分の顔を見てびっくりしたのです。あまりに怖い顔をしていたから。

「ええっ!私ってこんな怖い顔をして歩いていたの?」一瞬誰だろうと思ったくらい、そこには能面のような顔が映っていたのです。

そういえば家族にも「何を怒っているの?」と言われることが増えていました。「何も怒ってないよ」と身に覚えのない指摘に戸惑っていましたが、こんな顔をしていたわけです。そらあ「何怒っているの?」と言われるはずです。

年とともに表情筋の動きも悪くなり、普通にしているつもりが、無表情で怖い顔になっていることが増えます。それは無自覚のうちに忍び寄る老いです。

ウインドウに映る顔のチラ見が、今や怖い顔対策というのはちょっと悲しいですが、機会を見つけてチェックしていると、どんな時に怖い顔をしているかがわかるようになってきました。「怖い顔マスター」です。考え事をしながら歩いている時や、原稿に向かっている時が最も危険です。

そんな時は、口角を上げて笑顔を作ります。心なしか気も晴れます。これからは少しずつ怖い顔を笑顔で解体して、「ストップ!怖い顔」を目指します。

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